KEITAの物語 第二章 第五話

テニス追加28

 

第二章
「団体戦メンバーとしての最後の戦い

~圧倒的実力差のある相手に挑んだ3カ月間の記録~」

第五話

「準決勝でまさかの事態に!?そして突然のペア変え…

ついにやってきた決定的なチャンス!」

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前回のストーリーはこちら

 

本戦一回戦を勝利したことで、

僕はメンタル的にも、

前哨戦の敗北から立ち直ることができました。

 
あとは、準決勝を「勝利」して、

絶対的な自信を持って決勝に臨めれば・・・。

 

兼ねてからの目標である大番狂わせも夢じゃない!

僕はそう感じていました。

 

2月の全体練習開始から約3カ月半、

ここまでほぼぶっ続けで練習してきたこともあり、

僕の心身にはかなり疲労がたまっていました。

 

しかし、それもあと残すところたったの二試合。

 

このチームでの戦いにも刻一刻と終わりが近づいていました。

 

「あと少し、頑張ろう」

 

僕は試合までの一瞬一瞬を大事に、

そして楽しもうと思っていました。

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ついに準決勝。

 

自信はありました。

 

というか、僕はこの前の試合から良い意味で

「割り切って」試合に臨むことができるようになっていました。

 

とにかく目の前のポイントに全力を尽くす。

 

どこにリターンを返すべきか、

そしてそこに打つためにどのように打つべきか、

相手は今何をされたら嫌か、

そして今自分にできるベストな選択はなんなのか・・・。

 

全力を尽くすとは、

ワンショットごとにそのようなことを

「すべて」考え抜いて打つということです。

 

考え抜いて打ったボールなのだから、

もしそれで結果ミスしてポイントを失ったとしても後悔はない。

 

「腹を決める」とでも言うのでしょうか、

自分がそのボールを打った後に起こり得る、

考え得るすべての可能性を想定しておくことで、

「何が起ころうとも」動じなくなりました。

 

そのような一種何かの「境地」とも言える場所に、

僕はこの時立つことができたのです。

 

準決勝、僕たちの試合が始まりました。

 

まずは僕のサービスゲーム。

 

僕は前回と同じく、とにかく声を出し、

応援者と共に闘いました。

 

 

やはりそうすると、

不思議と僕の中から闘いに対する恐怖が消えていきました。

 

集中力が高まった僕は

「例の境地」へと入っていきました。

 

僕がサービスで崩し、

ペアが決めるという完璧な形でこのサービスゲームをキープ!

 

1ー0でリード。

 

「今日も勝てる!」

僕は自信に満ちあふれていました。

 

しかし、ここで予想外のことが起こります。

 

次のゲームからペアがミスを連発するようになったのです。

 

リターンが全く返らない。

 

結局このゲームな相手にキープされます。

 

とは言っても今のはブレークゲーム。

 

落としたところでイーブンです。

それに最初のリターンが合わないのは誰にでもあること。

 

「よし、次サーブキープしよう!」

僕は特に気にしていませんでした。

 

しかし・・・。

 

ペアの様子がどうもおかしいのです。

 

ファーストボレーをことごとくミス。

そして最後はダブルフォルトでブレークを許してしまったのです。

 

「KEITAさん、おれ今日ダメっすわ・・・」

 

なんとペアの彼がこの日に限って絶不調だったのです。

 

その後は僕も必死に彼をカバーしようとするも、

うまく噛み合わず一巡目は一気に1ー3。

 

たまらずインジュアリータイムをとって流れを変えようと試みます。

「大丈夫?いったいどうしちゃったの?」

「なんかもう、今日ボールが入る気がしないっす・・・」

 

メンタル的にも完全にグロッキー状態・・・。

 

その後は彼のサービスゲームで雁行陣にしたり、

二人で下がって戦うなど、

いろいろ試しましたがいずれもうまく行かず・・・。

 

結局そのまま為す術なく1ー8で敗れてしまったのです・・・。

 

僕は試合後、まさかの事態にただただ放心状態でした。

 

ペアがここまで調子を崩すのは

4カ月近くペアを組んで初めてのことでした。

 

何より自分の調子がこれだけいいのに、

ここまで圧倒されて負けてしまうなんて・・・。

 

「ダブルスはダブルス、一人じゃ勝つのは難しい」

 

僕は自分が拠り所にしていたその言葉を思い出しました。

 

結局準決勝は7勝7敗で最後の試合まで回り、

その最後の試合も大接戦となりました。

 

結果その試合は8ー6でなんとか事なきを得た僕たちは、

8勝7敗という予想外の激戦を制して、

何とか「最強軍団」の待つ決勝へと駒を進めることができたのでした・・・。

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「オーダーを変えよう。

どう考えてもこのままじゃ勝てない。」

 

最後の全体練習の後、

一人の提案により僕たちは対決勝用に

今までのオーダーを大幅に組み替えることにしました。

 

どのようにしたかと言えば、

たとえるなら「粘土を薄~く伸ばす感じ」。

 

つまり、シングルス陣も混ぜて

ダブルスのペアを組み替え、

少しでも勝てる可能性のあるところを

増やすということです。

 

しかし、それは言い換えれば

確実にとれるところは一つもないということでもあり、

一歩間違えば「全員玉砕」もあり得るオーダーでした。

 

しかし、

圧倒的に駒数が不足している僕たちが勝つには、

もうこの方法しかありません。

 

ここにいる一人一人が「奇跡」を起こすしかないのです。

 

「さて、ペアはどうするか・・・」

「KEITAこの前強かったよ」

「確かに!KEITA何か知らないけど吹いてたな」

「KEITAと誰かで一勝とれるペアを作ろう」

 

なんと、この前見事に惨敗したにも関わらず、

皆が僕で一勝をとろうと、

口を揃えて言うのです。

 

そして、

「じゃあペアはYでいいかな?」

Yはシングル陣のエースでした。

 

ジュニアの頃からテニスをしており、

高校まではテニスの本場アメリカでテニスの腕を磨いた、

まさにリアル越前リョーマ(テニスの王子様)でした(笑)。

 

ちなみにYはそれまで大学内団体戦は初出場した年からずっと無敗です。

 

「マジ?おれYと組めるの?」

 

僕は大学4年目にして、

決勝でYと組んでサークルの命運を託されるという、

まさに最高のシチュエーションに恵まれたのです。

 

「えー、おれKEITAと組むのー?」

Yは学年は僕の一個下でしたが、アメリカ育ちだからか、

はたまた僕を先輩として見ていないからかいつもタメ口でした(笑)。

 

しかし、そんなことはもはや関係ありません。

 

ただ最高の舞台で最高の選手とペアを組み、

そして勝つ。

 

ただそれだけです。

 

僕のそれまでのペアもまた、

別の選手とペアを組み決勝の舞台に立つことになりました。

 

決勝こそペアを離れることになりましたが、

僕がここまで進化できたのは、

彼との4カ月間があったおかげです。

 

僕は彼に心からありがとうといいたいです。

本当にありがとう。

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そして…僕たちはついに決勝戦当日を迎えます。

 

泣いても笑っても、今日ですべてが終わる。

 

泣いても笑っても残すはこの一戦のみ!

 

起こせるか、「奇跡」を!!

 

僕たちは円陣を組みました。

 

今思えば初めて団体戦メンバーとなった2年前から今まで、

たくさんの円陣を組んできましたが、

ついに今日が最後の円陣…。

 

「絶対優勝するぞー!!!」

 

この瞬間、何もかもがもう二度とない…。

 

「おー!!!」

 

最後、絶対に勝つ!

待ちに待った激戦の火蓋が今、

切って落とされてのでした!

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これを書きながら今ちょっとセンチになっているKEITAです(笑)。

 

僕が嬉しかったのは最後、

皆が僕のことを認めてくれたということです。

 

両手フォアの時代から、

僕は何かと周りからは理解しがたい行動をとってきました。

 

批判されたり、否定されたり、

そりゃあもう数え切れないくらいありました。

 

でも最後の最後、

僕に重大な仕事を与えてくれました。

 

本当に嬉しかったし、

こんな僕を信じてくれたみんなには本当に感謝しています。

 

自身が「変わりたい」と望むとき、

多くの人がそれでも行動を起こすことができません。

 

なぜならそれは多くの場合、

常識とは正反対の道へ進むことだからです。

 

皆できれば普通に生きたいと願いますよね。

 

僕だってそうでした。

テニスだって普通にうまくなりたかった。

 

高校の時だって

あのまま普通にインターハイに出たいと思っていました。

 

でもたぶんその普通に生きたいという願いは

多くの場合は叶うことがないんですよね。

 

「現実」は「普通」には行かないんです。

 

逆に僕は今は普通じゃなくてもいいと思っています。

 

なぜならあの挫折がなければ、

僕はここまでテニスの研究に没頭することもなかったでしょうし、

そうしなければこうしてあなたの前で

自身のストーリーを語ることもなかったでしょうから。

 

「回り道をして学べること、

回り道をしないと学べないことがある」

by本田圭祐(サッカー日本代表)

 

普通じゃなくてもいいと思うんです。

 

あなた自身のストーリーを描けば。

 

そして僕は、あなたが今望むストーリーを

描くお手伝いができると思っています。

 

ブログの記事をまだすべてご覧になっていない方は、

是非まずはそちらに目を通してください。

 

必ずあなたのテニスを上達させるヒントが見つかると思います。

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さあ第二章も次回がいよいよ最終話です!

 

KEITAたちは二連覇を成し遂げることができたのでしょうか?

 

そして激闘の先に待っているものとは、果てして…。

全編感動のクライマックス!!

 

 

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