高校生の頃にイップスになったこと。
それが僕のテニス人生を大きく変えました。
テニス人生どころか、
その後の人生すべてが変わってもいい。
確かに今まで普通に打てたボールが
全く打てなくなってしまったときはめちゃくちゃショックでした。
試合が怖くて怖くてしょうがなかった。
「もしまともなボールが打てなかったらどうしよう・・・」
そんな恐怖といつも戦ってましたし、
それに押しつぶされてしまった時もありました。
試合で勝つこともできなくなりました。
もうテニスがしたくないと思った時もありました
昔はなんで僕だけがこんな目に合わなくちゃいけないのか、
自分はなんて運が悪いやつなんだと思ってましたよね。
ただ、今はちょっと違った解釈をしています。
まず、「運が悪いからイップスになった」のではなく、
イップスについて勉強していくうちに、
僕の性格上、イップスになったのは「必然」だったと考えるようになりました。
というのも、僕は昔から「人によく思われたがる」子供だったんです。
・親に認められたい
・友達に認められたい
・先生に認められたい
そこに強いモチベーションがありました。
「見て見てー!俺ってすごいでしょ??」
って感じ。
言うなれば「俺ってすごい系男子」です(笑)。
逆に、周りから認められないことに一種の「恐怖」を感じていました。
「何の能力もなかったら、
誰も自分のことを相手にしてくれなくなるんじゃないか?」
常にそういうことを潜在意識レベルで考えていた気がします。
そんな僕がテニスをしたから
「かっこいいプレーをしなきゃ」
「ミスするなんて認められない」
ついついそういうふうに考えてしまったんでしょうね。
そういう気持ちが強くなりすぎたのが
イップスの原因だと考えています。
・認められたい願望が強い
・失敗を怖れる
・常に完璧であろうとする
そんな僕の性格上、
僕という人間がイップスになったのは
ごくごく自然なことだったと思います。
良いことも悪いことも自分だから引き寄せたこと
イップスになったおかげで、
そういう自分のパーソナリティがよく理解できました。
で、今はそれがわかったからか、
僕はイップスになった自分を
ちゃんと受け入れられてる感じがするんですよね。
ここで重要な考え方が
「人生の統合」です。
たとえば僕ならこれまでの約26年間の人生で
いいことも悪いこともたくさんありましたが
それらのできごとはすべて、
自分だからこそ起こりえた
という考え方です。
この考え方を僕はある経営者の方にお聞きしたのですが、
これをきっかけに、僕はこれまでの自分の人生で起こったできごとを
すべて「肯定」できるようになりました。
前はイップスで上手く打てない自分を
「恥ずかしい」とか、「気持ちが弱い」
「ダメなやつだ」みたいに思うことが多かったんですけど。
でも、イップスになるような性格だからこそ、
うまく言った部分もたくさんあるなって今は思うんですよ。
たとえば「失敗を怖がる」ってことは裏を返せば
「自分に期待する気持ちが強い」から。
だから僕は後ろ向きにならずに常に上を目指して
高みを目指して努力してこれたわけだし。
あと、完璧主義なのも
「自分のベストを尽くしたい」って気持ちがあるから。
そのおかげで勉強だったり、仕事だったりでも
きっちり、正確にやろうと自然と思えるし。
その結果、周りの役に立ったり、
評価されたこともたくさんあるわけです。
「テニス」という狭い見地だけでとらえるのではなく、
「人生」って大きな枠組みで自分の過去を振り返ったら、
そんな「自分」だからこそ得られた貴重な体験がたくさんあるんですよね。
だから、「イップスになった」っていうマイナスの側面だけを見て、
自分を否定したり、ダメだって思う必要は全くないって
ふと思ったんです。
ようは「バランス」を整えるということ
ここまで、ちゃんと「自分の特性」を見つめ直した上で、
その”おかげ”で起こったポジティブなできごとも
ネガティブなできごとも両方振り返ってみれば、
自然と自分を受け入れることができるという話をしてきました。
でも、いくら自分の過去を肯定できたとしても、
現状イップスで苦しんでる人からしたら
「これからどうすればイップスを克服できるのか?」
ってことを知りたいですよね。
また、イップスだけでなく、これから
「もっとこれができるようになりたい!」
って思ってることが、誰にもあるはずです。
それを実際に掴み取れるようにするにはどうしたらいいのか?
僕が考えているのは、思考や思想の
「バランス」を整えることです。
さきほど、
「自分のパーソナリティが今の自分を引き寄せている」
という話をしたと思うんですが、
ということは、
自分が欲しい能力や結果を得るためには、
自分の考え方の癖、習慣を変えていかなくてはならない
ってことになるんですね。
なので、イップスもなんでもそうですが改善するには
そのできごとを引き起こしている『原因』
(自分の考え方、思想、習慣など)を明らかにして、
そこから変えていく必要があるってことです。
誰でも得意なものと苦手なものが必ずあると思いますが、
それは自分の思考や思想の「バランス」がある意味
不均衡だから起こるものです。
そこで、苦手を克服するには、
思考や思想のバランスを整えてあげる必要がある
ということですね。
それさえできれば、
自分が求める結果に確実に近づいていけると
僕は思っています。
イップスからここまで派生した人生論のまとめ(笑)
実際に僕も
「自分だからこそできたこと」&「できなかったこと」
がいったい自分のどんな思考や思想から導き出されたのか
見つめ直したことで、
自分の過去をちゃんと受け入れることができましたし、
前へ進むことができました。
自分のスペックを人と比べても意味がないと思います。
大事なのは昨日の自分より成長すること。
それが僕のこの人生のテーマかもしれないなと
ふと思いました。
今後もそれを自分が体現していくのはもちろん、
読者の方々にも伝えていきたいと思います!
KEITA
PS
僕がイップスになってそれを克服していった話はこちらです。
イップステニス技術