こんにちは、KEITAです。
錦織選手がメンフィス大会で前人未到の4連覇という大記録を達成しましたね!
いやーサッカーの本田選手もゴールを決めたし
最近いいニュースが続いて嬉しいですねー(笑)。
⇒本田圭佑の言葉『チャレンジして失敗し続けるしかない』
そこで今回は改めて
錦織選手の強さを分析してみようと思い
こんな動画を作ってみました。
テニスで有効な攻撃を仕掛けるために必要なこと
まず、大前提として覚えてもらいたいのが
どんなプレーをしたら相手を攻撃して
ミスを引き出したり、エースに近いボールを
決めることができるのかってこと。
大きく分けて2つあります。
①コートの中に入って打つ
②相手をコートの外に動かす
まず、テニスというスポーツは
ネットに近いところから攻撃すればするほど
相手に脅威を与えることができます。
なぜなら、ネットに近い分
早く相手コートにボールが到達するから。
つまり、相手の『時間』を奪うことが出来るのです。
だから、できるだけコートの外ではなく、
コートの中からボールを打てるように
選手はトレーニングする必要があります。
プロの場合はみな威力のあるボールを打てるので
コート内から打てれば誰でもエースを奪うチャンスがあります。
逆に言えば、相手から攻められないように
できるだけ相手をコートの中に踏み込ませないようにしなければいけません。
そこで②の「相手をコートの外に追い出す」プレーが
攻守の両面から必要です。
一番わかりやすいのが相手を左右に動かして
コートの端に追いやること。
こうすれば逆サイドにオープンコートができるので
そこに打ち込めば相手を大きく走らせることができます。
こうして相手から『空間』を奪えれば
攻撃のチャンスは一気に広がります。
また、ただ左右に動かすだけでなく、
同時に深いボールを打って
相手をコートの後方に追いやるのも大事です。
そうすれば相手はさっき言ったような
コートの中でプレーすることができません。
つまり、こちらの攻撃のチャンスを増やすと同時に
相手が攻撃を仕掛ける機会は減らすことができるのです。
また、前方にスペースを作ることができるので、
ここに隙を見てドロップショットなどを打ち込めば
相手の体勢を大きく崩すことができます。
このように相手からいかに『時間』と『空間』を奪うかが
テニスでは鍵になってくる
と以前こちらの記事でお話しましたが、
⇒ヒューイットが得意とするカウンターショットを徹底解説
そのための具体的な手段が
①コートの中に入って打つ
②相手をコートの外に動かす
ということなのです。
錦織選手はフリッツに対してどう戦ったのか
このようなテニスの基本的な「ルール」を理解したうえで
今年のメンフィス大会決勝戦、
錦織選手VSアメリカの新鋭フリッツ選手の
試合を見ていきましょう。
フリッツはまだ若いですがパワーがあって、
アメリカ人らしい強烈な一発を持つ選手ですね。
ストロークの威力という部分では
フリッツのほうが錦織選手より上でしょう。
まともにハードヒットされたらたまったもんじゃありません。
では、そんな相手に対して錦織選手は
どんなプレーで対抗したのか?
それは
『フリッツにまともにハードヒットさせない』ことです。
さきほどお話した
①コートの中に入って打つ
②相手をコートの外に動かす
これらのプレーを相手に自由にやらせない
とも言い換えられますね。
錦織選手の長所は相手の攻撃をかわす『展開力』
錦織選手の最大の武器は抜群のコートカバーリングと
これまた抜群のコントロール、
そしてそれらを存分に生かしたラリーの『展開力』だと
僕は考えています。
そして、この試合でも錦織選手はそれを活かして
フリッツの攻撃を封じ込めました。
それが顕著に現れているのが
このバックのクロスラリー。
最初、錦織選手はフリッツにコート内への侵入を許し
逆クロスに厳しいボールを打ち込まれます。
ここで甘いボールを返球していたら
次のボールは確実にエースをとられていたでしょう。
しかし、錦織選手はフットワークを使い
しっかりとボールの後ろに身体を入れて
逆に厳しいコースに強烈なバックハンドを打ち返します。
これにフリッツはなんとか合わせて返すのがやっと。
結果、難局をチャンスに変えた錦織選手が
次のターンでしっかりとウィナーを叩き込みました。
両者を比べた時に攻撃力はフリッツのほうがあるかもしれませんが、
守備力という面では錦織選手の方が
2枚も3枚も上手だと感じました。
フリッツはボールの後ろにしっかりとポジショニングできたときは
強烈なストロークを放ちますが、
左右に走らされたり、また深いボールを打たれると体勢を崩し、
そのままチャンスボールを献上してしまう、
という場面が多かったですね。
それに対して錦織選手はフリッツに何度打ち込まれても
しっかりと追いつき左右に深くボールをコントロールできていました。
最終的にフリッツのボールが甘くなり、
それを相手のポジションや動きを見ながら
冷静に急所に打ち込んでいましたね。
クロスラリーを制する者が試合を制す
打球力のあるプロの場合、
「クロスラリー」が試合では最も多くなります。
一番守備的なのはセンターでラリーすることですが、
「角度」が全くつかないので
プロなら永遠にラリーを続けることができます。
そこで
「守りながらも攻撃のチャンスを虎視眈々と伺う」
という意味で、角度をつけられるクロスラリーが
必然的に多くなるのです。
クロスの打ち合いの中で球威と角度を操り、
”いかに相手から先に甘いボールを引き出すか”
このクロスラリーで我慢しきれず、
中途半端なダウンザラインで逃げてしまうと
次のターンで強烈なカウンターが飛んでくることになります。
そこで相手のボールが甘くなるまでは
何本でもじっくりラリーをして
攻めれるボールが来たら一気に攻めていく。
ジョコビッチしかり、今はこのスタイルの選手が勝っています。
錦織選手も、今回はフリッツ選手に対して
そういうゲームができたということです。
「シングルスでのゲームが安定しない」
という人は
「守るべきところで守り、
つなぎべきところでつなぎ、
攻めるべきところで攻めているか」
を今一度確認してみましょう。
そのときついつい攻め急いで
ダウンザラインに中途半端なボールを送っていないでしょうか?
そこで、まずはセンターやクロスに
深いボールをしっかりと送ること。
攻めるならそれからです!
PS
「弱者が強者に勝つ」ためには
このような戦術的視点が必須です!
ただ、一般のテニススクールでは
なかなかこのような専門的な戦術は学べないでしょう。
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