こんにちは、KEITAです。
今回は2016年の全豪OPを以て現役を引退した
L・ヒューイットが得意とする「カウンター戦術」について解説していきたいと思います!
全豪OPを最後に引退!お疲れヒューイット!
テニスではまずは「守備力」を徹底的に高めることが大事!
テニス選手は大きく分けて2つのタイプに分類されます。
自分から攻めるのが得意な選手と、
自分からはあまり攻めず、守備を得意とする選手です。
確かに攻撃は最大の武器という言葉があるように
速いボールで厳しいコースへ「攻撃」を仕掛け続けられるのなら
そのほうがポイントは取れるのではないか?と考える人が大半でしょう。
ただし、テニスはアウトしたり、ネットなどの「ミス」をするリスクと常に隣り合わせです。
試合中の全ポイントの実に8~9割はどちらかのミスで終わっているというデータがあります。
当然、速いボールや厳しいコースにボールを打ち込むことは
それだけミスする確率も高くなるので、
すべてのポイントで攻撃”し続ける”ためには
高い技術力と集中力、そしてそれを支えるだけの体力が必要となるのです。
常にそれらを高め続けているプロならともかく、
プレーする時間が限られている僕たち一般プレーヤーが
そこまでのレベルに達するのはかなり難しいと思います。
そこで、もしあなたが「最短最速」で試合に勝ちたいと願うならば、
「守備」の意識を高めることがどうしても必要です。
そういう意味で、パワーに勝るトップ選手に
強靱なフットワークと粘り強いストロークで戦い続けた
L・ヒューイットのプレーは非常に参考になると思います!
「ただ返すだけ」では倒せない相手にはどうすればいい?
僕はメルマガやレポートでも、「試合に勝ちたい!」という選手には
まずは「守備力」を上げる重要性を徹底して話しています。
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もちろん、小さい頃からテニスをしていて
普通の人が打てないくらいの強いボールが打てて、
さらにボールコントロールも抜群にいいっていう選手ならいくらでも攻撃していいですよ?
ただ、おそらくそのような人はこの記事を読んでいないと思うので(笑)。
僕たちのようにテニスを始めたのが遅い「後発組」や、
センスがないうえに練習時間も限られているような一般プレーヤーは
いかに「ずる賢く戦って勝つか」を考えなくてはいけません。
さきほど話したように「9割がどちらかのミスで終わる」というテニスの特性上、
不完全な技術や、普段練習してもいない思いつきの戦術で闇雲に攻撃したところで
うまくいかずに自滅するのが積の山なのです。
なので、まずは守備力を最大限に高めること!!
やるべきことを絞り、それだけに「フォーカス(集中)」することで
人は最大限の力を発揮できるのです。
僕の戦術論をより詳しく知りたい方は、
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ぜひ一度チェックしてみてください。
ただ、守備が大事とは言っても、
レベルが上がってくれば当然攻撃する必要性も出てきます。
「ただゆっくりなボールをコートに返しているだけ」で勝てるのなら、
プロだってあんなにエグいボールをエグいコースに打ち込むなんていう
リスクをとる必要はないですからね。
一般プレーヤーの試合でも相手のレベルが多少上がってくれば
やはり「ただ返すだけ」ではどうしても苦しくなります。
そこで取り入れることを検討してほしいのが、
ヒューイットが得意とする「カウンターショット」です。
カウンターショット=相手の一瞬の隙をつく攻撃
カウンターショットとは、相手のボールの力を利用して打つことで、
一見不利な状況を一瞬で逆転させることができるショットです。
たとえば今回のフェデラーとヒューイットの試合では、
ヒューイットがカウンターを繰り出す一球前の時点では、
ヒューイットの返球がやや浮き、フェデラーがそれを回り込んで叩くという
完全にフェデラー有利の展開でした。
実際にフェデラーが打った回り込みフォアの質やコースも
非の打ち様がないほど完璧でした。
しかし、覚えておいてください。
”テニスは常にボールを打つほうが攻撃できる”
スポーツなのです!
言い換えれば、
1ターンごとに「攻(打つ方)守(打たれる方)」が
入れ替わるという特性を持っています。
なので、フェデラーがどんなに完璧に見えるショットを放ったとしても、
フェデラーの攻撃は一旦そこで終わりで、そのボールに対して、
今度はヒューイットが「攻撃」を仕掛けることができるのです。
そして、先ほど僕はフェデラーのショットを「完璧」だと言いましたが、
実際はフェデラーにも「隙」がないわけではありません。
よく見ると、フェデラーはフォアに大きく回り込んだことで、
打球した瞬間、右サイドに大きなオープンコートができているのがわかります。
なので、ヒューイットはここにボールを打ち込めれば
試合の主導権をひっくり返せるわけで、
実際に鮮やかなダウンザラインを放ってエースを奪ったのです。
そして、ここでもう一つ抑えておきたいことがあります。
それは、
速いボールを打てば打つほど「時間」を失う、ということです。
亜細亜大学監督の堀内昌一先生は著書の中で、テニスを
「時間と空間の奪い合い」だと定義しています。
確かに、フェデラーは逆クロスに鋭い打球を打ち込んだことで、
ヒューイットの「空間」を奪う(オープンコートを作る)ことに成功しました。
もし、次のヒューイットのボールが緩くセンターに浮いてくれば、
フェデラーは次のターンで確実にクロスのオープンコートに
ウィナーを決めていたでしょう。
しかし、ここでフェデラーは速いボールを打ったおかげで、
自身がオープンコートをカバーする「時間」を失ってしまったとも言えます。
もちろん、フェデラーとしてはこの1球で
ヒューイットを完全に追い込めると思ったからこそ、
回り込んで自陣に隙(オープンコート)を作るというリスクを冒してでも
「攻める」という選択をしたわけです。
ただ、実際はその唯一の隙をヒューイットが見事についてきたので、
このポイントはヒューイットに軍配があがりました。
これがカウンターショットです。
相手が速いボールを打つことで自らが作り出した一瞬の隙をつく攻撃。
もし、あなたが自分から打ち込んだり、
ネットに出てポイントするのは得意でないけども、
フットワークやコントロール、さらに”読み”には自信があるという場合は
ぜひチャレンジしてみてほしいショット(戦術)です。
また、「時間と空間の奪い合い」というテニスの特徴を、
これほどまでに現している戦術もないと思います。
いやー美しい(笑)。
こんな鮮やかなカウンターを放つ選手がいなくなってしまうのは本当に寂しいことですね。
その分、僕たちはしっかりと彼のエッセンスを受け継いでいきたいところです。
ヒューイットのさらに詳しいプレースタイルや